「ガンジー」2016/7/5

シェアする

Dream

 目覚める直前の夢だった。どうやら私はネットサーフィンをしているらしい。検索バーに何を入力したのかは分からないが、とにかく画像検索で何かを見ている。いくらか下にスクロールしたところで、何だか見たことのある人の顔写真が出てきた。

「……あ、ガンジーだ」心の中でそう思った。白黒フィルムでちょっと斜めから撮影したようなものだった。教科書に載っているようなやつである。

 その顔写真の下にある画像を見ると、これまたガンジーと思われる上半身の写真が出てくる(顔が見切れていたので、なぜそれがガンジーだと分かったのかは不明)。確か背中の写真だったと思うのだが、何だか妙な気分になってくる。縦にした細長いカレードーナツを見ているような錯覚に陥った。

 その瞬間、急に画像が変わった。いや、同じ位置から撮った、同じ背中の写真であることに変わりはなかったのだが……何故か骨格だけになっていた。背骨と肋骨が写っていた。鮮明に見えたわけではない。写真は茶色っぽく変色していて、ぱっと見だとダンボールで作った模型のようにも見える。

 思わず画面から目をそらし、しばらく目をつむっていると、何故か脳裏にいちごチョコレートのかかったドーナツが浮かんだ(某ドーナツ店のストロベリーリングそのまんまである)。余計に気持ちが悪くなった。

 うろ覚えだが、夢から醒める瞬間、四角の赤い布が見えた……ような気がする。

Real

 目が冷めてからすぐに、上記の夢を頭の中で反芻した。そうしてメモをとったが、やはりどこか抜け落ちてしまっている気がする。ダンボールの模型だとか、赤い布とか、夢の中で見えた「何か」を現実のものに置き換えているような気がする。

 目覚めは悪くなかったが、直後に頭の中をかき混ぜているような、妙な感覚に陥っていた。

 ある人に「どんな人間になりたいか」と訊かれた。どんな人間……?私は私のままだろう。詞のことを口にしようと思ったがきまりが悪そうなのでやめた。しばらく考えあぐねるふりをしていたら怒られてしまった。「夢を語れない人間はダメだ」と……。

 そうですか、そうですね。他の人からしたら、ため息が出るくらいにつまらない人間だと思いますよ、私は。

追記:怒られているのに笑ってしまう人間は失笑恐怖症のけがあるらしい。