オーディオI/FとPCオーディオ

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 こんにちは。今回はPCオーディオのお話。

 現在作詞やらなんちゃって作曲やら色々「趣味」のようなものをしているのですが、ことオーディオに関しては学生時代からずーっと続けている、息の長い趣味であります。

 別の記事でも書いた気がしますが、私はオーディオに関してはフラットな音が好みで、作編曲家が音楽制作のために構築するモニター環境の音が好きなのです。ある意味製作者に最も近い視点から曲を聴くことが出来ます。

 私の住まいは6畳ワンルームの賃貸マンションで、あまり音楽環境には適した場所ではないのですが、幸い借りた部屋の立地に恵まれていました。最上階の端の部屋で、建物の構造上、下の階には他の部屋がない状態です。お隣さんもほとんど部屋を留守にしていることが多く、(少なくとも昼間であれば)多少大音量で音楽を聴いても誰かに咎められることはありません。

 DACはSteinbergのUR22、スピーカーはYAMAHAのHS5。ヘッドホンは写真のMDR-900STとゼンハイザーのHD598、そして以前購入したオーディオテクニカのATH-R70x。

 UR22については、現在はmkⅡという改良型がでており、それが現在オーディオI/Fの売れ筋ランキングの上位にきているそうですね。入出力をバランス良く備え、バンドルソフトのCubase AIが優秀、15000円程度で買えるコスパの良さなどが人気の理由。

 確か購入から5年程度経っているのですが、そろそろ音質面で「物足りないなあ」と感じ始めたので、新しいオーディオI/Fを購入することに。

 オーディオ目的であれば良いDACはたくさんあるのですが、最近DTMを始めたこともあり、音質が良く、かつオーディオI/Fとしても使用できるものでUR22以上のものとなると、価格帯が一気に跳ね上がります。具体的には10万円前後。ワンルームマンションの機材としてはかなりのオーバースペックになります。

 ただ以前購入したR70xのスペックを考えると、やはりUR22では役不足感があるのは事実。

 悩みに悩んだ結果、思い切って10万円の出費を決意しました。様々な店舗を訪ね視聴を繰り返し、店員とも深く相談した後、ついに購入したのがこちら。

 言わずとしれたオーディオI/Fの名機、RMEのBabyface Pro。

 RMEのオーディオI/Fは総じて安定感があり、出音の良さからピュアオーディオ界でも一定の評価を得ていることでも有名です。

 恐らくDACとして見てもトップクラスの性能を秘めているであろう……ということで、早速接続&設定。

 Babyface Proの出力はXLRなので、それ用にケーブルも新調。

 ケーブルはMOGAMI 2534。国産ケーブルの中でもスタンダードな音で、スタジオなんかでもよく使われるコスパに優れたケーブル。傾向としてはフラットで、やや明るめな印象とのこと。ついでにマイク用にももう一本買いました。

 HS5にはフォーン入力とXLR入力があり、前者はUR22で使用。空いていたXLR入力をBabyface Proと接続します。

 どうやら同時には入力できないようですが、これでUR22とBabyface Proを状況に応じて使い分けられるようになりました。

 正直ワンルームで鳴らすにはHS5程度のスピーカーでも十分すぎるほどで、それにBabyface Proを繋ぐのはかなり「勿体無い」と思います(笑)。まあこれしかモニタースピーカーを所持していないので仕方なし。

 ここで出音を確認。UR22と比べると、特に高音域の変化が顕著です。ハイハットやピアノの「いやらしい響きの高音」がなくなり、はっきりと澄んだ音に。あとは低音の締まりが良くなり、全体としてクリアで整った音になりました。

 やはりRMEは凄い。UR22も価格の割にいい音を出しているんですが、流石に高級機にはかないませんね。むしろUR22のコスパの良さに感動したり(笑)。

 ついでなので再生ソフトの話もしておきます。

 現在私はFoobar2000とPlayPcmWinの2つを使用しています。Windows環境で色々ソフトを試してみたのですが、この2つの使い分けが最強だな、となったので。

 Foobar2000はリサンプラーを使ってWAV音源のアップコンバートと、ASIO対応なのでその設定もしています。

 再生画面のカスタマイズの幅広さもFoobar2000の魅力ですが、あまり凝ったものは好きではないので、Columns UIでアーティストとアルバム、プレイリストを左側、あとはアルバムカバーと楽曲詳細を右側に配置。

 評判通りのフラットな音で、どのジャンルも幅広く鳴らせます。ただピアノや高音域の多い曲、クラシックなどはなんだか物足りない印象を受けます。全体的に平坦で、イマイチ迫力に欠けるのです。

 PlayPcmWinは再生形式が限られる(ほぼWAVかFLACかの2択)、UIカスタマイズ不可、ソフトでの音量調節不可、メモリ読み込みのため長時間再生には向かないなど汎用性に欠けますが、その分音質は折り紙付き。

 全体の厚みが出、いい意味で味のついた音になります。個人的にはWindowsの音楽再生ソフトで一番いい音なんじゃないかと。これで聴くクラシックは最高です。

 基本的にオーディオI/FはASIOが多いのですが、PlayPcmWinはWASAPIのみでASIO非対応。本当はWASAPI排他モードが一番良いのですが、出来ないものはしょうがない。私の場合、PCのシステム音などは別の出力に設定しているので、劣化が起こるとは考えにくいのですが……。

 そもそも真面目に組むのであればオーディオI/Fを2台USB接続している時点で……となってくるので、そのあたりは折り合いをつけたいところ。

 意外と知られていないのが、Foobar2000の曲リストをPlayPcmWinにドラッグ&ドロップできるという点。PlayPcmWinは基本的にエクスプローラーから曲のデータを引っ張ってくる必要があり、これが結構面倒くさい。

 Foobar2000を同時に起動して、そちら側で選曲、PlayPcmWinにD&D、再生……という流れがとても使いやすいです。

 たまには一人、静かに「いい音」を聴いてみてはいかがでしょうか。