「こんな風に静穏で空虚な時間」公開

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 詩・朗読・作曲・編曲/玄川静夢

 歌ってみた、ボカロ曲制作ときて、今度はポエトリーリーディングに挑戦。朗読は以前にもやったことはありますが、BGMもイチから作って……というのは初の試み。

 ようやくまともなノイズ除去ソフトを入手したので、その試用のために作ったものでもあります。なので朗読は一発撮り。途中音声が不自然に切れたりしてますが気にしない。

 ここ数年作詞ばかりやってきて忘れがちでしたが、DTMを始めようと思った最も大きな理由は「自分で作った曲でポエトリーリーディングをしたい」からだったりします。別にフリー音源を借りてきて朗読してもいいのですが、自分でもできるようにしておきたいという思いもありまして。

 詩にしても、作詞にしても、根底には「自分」という多きな深い沼があります。そいつはとても汚ならしく、丸裸のまま人に見せるなんてことは到底できませんから、上澄みのちょっときれいなところをすくって、透明なガラス瓶にでも入れてやる。それが作品になるわけです。要はそのガラス瓶の種類の違いで、現実には絵画とか、音楽とか、その他諸々の芸術的表現の違いにつながってくるだけで、実は中身は一緒ですよ、という。そういう気持ちで色々やってみてるわけです。

 どのような形にしろ、結局すくって人に見せるのは、薄汚い沼の一部分であり、それ以外の水をどこかからすくってくるなんて芸当は私にはできないのです。だからこそ、直に見てよく分かる「言葉」という表現方法を私は選んだのかもしれません。