見ると比較してしまうので、一度見ないようにしてみる

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 こんにちは、玄川静夢です。

 5月頃に一度仕事を変えたのですが、職場の人間(主に社長)とそりが合わずフラフラした時期が続き、7月に入ってからまたもや仕事を変える羽目になりまして……。どうにも詞を書けるような精神状態ではなかったので、しばらく活動をお休みしておりました。できるだけ外への発信を避けるため、Twitterやnoteも放置状態でした。

 そのままずるずると何もしない日々を送り、11月に入ってからようやく気持ちが落ち着き始め、11月下旬より、ようやく作詞(作詩)活動を再開することにしました。

詞が書きたくなくなった理由

 活動を休むことになった直接の原因は上記の通り、職場変更により精神状態が不安定になったことです。詳細は省きますが、要は相手方の仕事に対する考えが、自分のそれと全く違っていた、ただそれだけの話です。

「もっと精神的に強くなれ」と退職の際に活を入れられ、その言葉の意味を深く考え過ぎた結果、ちょっとした人間不信に陥り、何もできずに時間を浪費していた、という感じです。

 そこからすぐ別の仕事を見つけ、特に問題もなく現在までやってきていたわけですが、その間紙に何かを書く気も起きず、メモ帳に文章をタイプする気も失せ、ただ水をちびちびと飲みながら時間の経過するのを待っているだけという有様でした。

 11月に入り、なんとかある程度気持ちに変化が起きたようで、あの時の空白は何だったのだろう、なぜ何もできなかったのだろうと鑑みてみると、そこには自分の中の嫉妬心がありました。もともと私は浅薄な人間のようでした。

 以前の私は、例えば完成した楽曲の閲覧・再生数であったり、noteの投稿に対する「いいね」の数だったり、サイトの訪問者数であったり、そういったものを常にチェックしては一憂し、自分よりも少し上の人に対して「なぜこの人より下なのか」という感情を常に抱いていたように思います。また同時に、自分の視界の範囲内にいる人達(環境の近い同業者など)に対しても強い劣等感を持ち、心の中で勝手に酷評したりなどしていました。

 かと言って自分のスタイルを変えるわけでもなく、現状を打破するために場所を転換するでもなく……ただただそのような嫉妬の感情をぶら下げながら、その矛先を自分に向けていました。

 詞を書いては他人のものと比較し、勝手に感情をすり減らしていく以前の生活に戻るのが怖くなった……私が詞を書きたくなくなったのは、そういう理由からです。

 思えば「鳥ノ夢」を書き始めたのも、その心のはけ口が欲しかったからなのかもしれません。

性根は中々直せない

 これからまた活動を再開しようと思っているのですが、しかし浅薄な私の性根が直ってしまったわけではありません。久しぶりに動画の再生数を見て嘆いたり、piaproの拙い詞群を見てコケにしてみたり、ツイートにいいねが一つも付かなくて勝手にイライラしたりしております。感情の抑制が下手なのか、嫉妬の感情はどうやっても出てきてしまいます。もともと不安定な人間です。菩薩のように平等な目で物事を見ることなどできません。常に相手と自分とを比較しようとします

 そこで私はこう考えました。「相手と自分とを比較してしまう起因は、相手を見てしまうことから始まる。ならば相手を見ないようにしてみてはどうか」

参考にするのは一部でいい

 比較する前に、まず相手を見ないようにする。はっきり言って、これはあまり良いやり方とはいえません。それが本当に良いものか悪いものかどうかを判断する前に、意識をシャットアウトしてしまう作業ですから、(少なくとも時間が流れている現在の)良質な情報が得られなくなります。

 しかしそれは裏を返せば、多量の(自分にとって)悪質な情報をも遮断してくれることとなります。再生数がどうの、インパクトがどうのなどと言った些細な情報で疲弊してしまう自分にとって、悪くない選択だと考えました。

 ただ、本当に一切のインプットをなくしてしまうと、今度はアウトプットができなくなってきます。そのうち自分だけの世界の限界が来てガス欠を起こします。

 なので、自分が『自分の基準で「これは良い」』と思ったものに関しては、大いに参考にさせてもらうこととします。それは自分の好きなアーティストの曲でも良いですし、小説でも良いと思います。好きな人の作品であれば、それを見た(聴いた)自分に生まれるのは浅薄な感情ではなく、尊敬や信頼の念であると思います。

 とにかく情報を制限し、その内から信頼できる、良質なものだけを選択する

 文章で書き表すのは非常に簡単なことなのですが、精神的弱者の私には、何のプランも想像もなくこのような真似ができるはずもないので、現段階での考え方の確認のため、少し未来のどこかで疲弊してしまった自分のために、これらを書き残しておくことにします。

これを読んでいるあなたの、参考にでもなれば幸いです。