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Click or Click

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その日、僕は人と繋がらなければいけないと思った。
与え続けるだけではいけないと思った。
このままではダメになってしまうと思った。

僕はフォローをクリックする。
人差し指に力を入れるたびに、人との繋がりが一つづつ増えていく。
なんだかそれって、真夜中の点滴みたいだ。

僕はフォローをクリックする。
クリックすることが僕の最短経路なんだ。
与えるだけじゃなく、受け入れるための、一番簡単な方法なんだ。

僕はフォローをクリックする。
クリックするたびに人が変わったような気分になる。
知らない誰かに見てもらって、知らないところで、僕が生まれるのだろう。

僕はフォローをクリックする。
クリックの音が段々嬉しくなってくる。ほら、もっと僕を見てくれよ。

僕はフォローをクリックする。
数字だけは淡々と増えていくのに、いつまでたってもお腹いっぱいにはならない。
頭の中で足し算をしてみても、はっきりした答えは出てこない。

僕はフォローをクリックする。
そういえば、相手は僕のことをどう思っているのだろう。
一体どんな顔をして、僕を見ているのだろう。

僕はフォローをクリックする。
クリックしあうだけの関係って、一体どんな繋がりなんだろう。そこにどんな意味があるのだろう。
指先だけで相手を評価する。そこにどんな意味があるのだろう。

僕はフォローをクリックする。
ああ、なんだ。やっぱり僕は、嘘つきだったじゃないか。

僕はフォローをクリックする。僕はフォローをクリックする。僕はフォローをクリックする……。


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