静寂の街 シェアする ツイート 静かな目覚めだった。眩しいくらいに。 布団から起き上がって、足取りもおぼつかないままに歩き、部屋の窓を開けると、何もかもが真っ白になっていた。 空は雲に遮られ、行方不明で……。 街灯は、沈黙していた。 これが始まりなのかと、先の見えない景色に不安を抱きながら、今この時を生きているということに、そっと胸を撫で下ろしている。 日常とは、つまりそういうことなのかもしれない。 今日は何をしようか。開けっ放しの窓から覗く街に、問い掛けている。 https://shizumu.com/wp-content/uploads/2019/10/63ebc0e8bb27b01b5565ae695ed88260.mp3