虚像

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合わせ鏡の奥の奥に触れた気分で
歩いてすらいない人々を 常にバカにしていた

随分と立派に育ってしまった私の自己顕示欲は
持ち運ぶのにも精一杯で
まるで米俵を抱える申のように腰を曲げ
体中に疲労の二文字を押し広げている

目的地へと着く前に倒れてしまいそうだ

そろそろ休憩でも取ろうかと
ゆっくりかがんだ私の背中に
ぬうっと暗い影が差した

大きな虚像が
ミシミシと足音を立てて歩いている