淡雪

シェアする


あかぎれた指を うなじにのせたら
どこにもない わたしだけの やどりべになる
乾いた落ち葉に 吹かれているのは
強い風のさむい音に 立ちどまるから

じわりじわり こみあげて
ふるえた肩をさする

ため息をこぼす数だけ
君の面影 忘れてしまう
明けていく西の空 ただよう淡雪 ほどけて消える
あたらしい日々の中へ

気のかわる前に もう引き返そう
コートの中かくしたのは 言いたかったこと

ひとつひとつ 降りつもる
冷たい街の時間

思い出をすくい取るとき
この雪ほどは 浅くないけど
人はみな前を向くために 少しずつくずれてしまうもの

せつなさを感じるたびに
君のあいだを さまよい歩く
微笑みは向かい風 重ねてきたもの 背負ってひとり

ため息をこぼす数だけ
君の面影 忘れてしまう
明けていく西の空 ただよう淡雪 ほどけて消える
あたらしい日々の中へ


唄のぬけがら
唄のぬけがら
玄川静夢の詞作品集。 私自身が残してきた、言葉の足跡。唄になれなかったぬけがら達。 各項目ごとにソート、検索での......