あまりにも不憫なChikaをお救いしたい

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 こんにちは。またもや我が家に新しいVOCALOIDがやってきました。

 インターネット社のChikaです。「誰?」って人も多いと思います。多分V3~V4ライブラリの中でも知名度ワーストランキングTOP3に入るんじゃないかってレベルで人気ないです。使用率もインタネ組で恐らく最下位。

 どのくらい使用者が少ないのか、piaproでちょっと調べてみます。

 こちらは我らがkokoneのpiapro内タグ検索。下のタブ数を見てもらえればそこそこ投稿があることがわかります。CULとかも大体似たような数字。

 インタネ組のネタ枠、ガチャッポイド(リュウト)。タブが3つ。大体70件くらい投稿があります。

 そしてこれがChikaのタグ検索。驚きのタブ数2。投稿数は40件以下という不人気っぷり。しかもよくよく見てみるとコーラス参加が多く、Chikaメインで制作されているものは全体の半分以下。

 ガチャッポイドよりも更に投稿数が少ない。嫌われているというよりも存在そのものを忘れ去られているようです。私はこれを見た瞬間に、彼女を使用することを固く決意したわけです(不人気やマイナーなものを使いたくなる変態なので)。

 ついでにニコニコの動画数も調べてみることに。

 ガチャッポイドはネタとして使いやすいためか動画数はそこそこあるのですが、Chikaはその四分の一以下。少なすぎでしょ……。

 なぜこんなに使用者が少ないのか。彼女が登場したのはボカロ最盛期だったV3時代の後半で、似たような声のライブラリが他社から出ていたことも原因のひとつですが、恐らく最大の理由はイラストでしょう。

 他のインタネ組のイラストとは一線を画しています。どことなく古臭さを感じるデザイン。所謂「萌え」からは明らかに程遠いキャラクター。しかも着色は(VOCALOID使用者の8割以上を占めるであろう)男性が好まないピンク主体。

 VOCALOIDを「空想のキャラクター」として見た場合、真っ先に敬遠されるタイプなんですよね(ちなみに私はこういうタッチのイラスト、結構好きです)。

クラスに一人はいる、めちゃ地味な優等生

 そんなChikaですが、ライブラリの方は汎用性の高い優等生ポジションです。

 初音ミクやGUMIなどの有名ボカロに使用されるトライフォン音素(母音と子音のつながりがなめらかになる音、らしい)を搭載しているようで、他のV3ライブラリと比べると容量大きいんですよね。kokoneのDDBファイル(音声ファイル)のサイズが約670MB、Lily V3が約440MBに対して、Chikaは990MB。ほぼ1GBです。単体のV4ライブラリ並みかそれ以上です。

 VOCALOID使用者向けにつくられているのか、非常に使い勝手が良いです。声良し、発音良し。Lilyのようなどっしりした存在感でもなければ、kokoneのようにオドオドした影の薄い声でもない。ちょっとキュートな声質が特徴と言えるかな。高音になるとガラガラした声になり、ノイズが出やすくなります。

 総じて平均的で、普通に歌わせるのなら手持ちの中では一番Native寄り。流石にGUMI V4 Nativeの安定性には負けるでしょうが。じゃあGUMIでいいじゃん、っていうのはナシで。

 あとkokoneと声が結構似ているので、ダブルボーカルとかやらせてみても面白そうな感じ。多分Lilyよりはメインライブラリとしての出番が多くなりそう。

ココチカ

 さて、kokoneとのクロスシンセシスはどうかというと、これもかなり相性がいいです。

 元々の声が似ているのもあってか、どっちをベースにしてもうまく混ざってくれます。低域~ある程度の高域まで癖なく歌える万能な声。kokoneのファルセット域のかなり上(歌唱限界音近く)までくるとお互いのノイズが混じって正直使い物になりませんが、普通の歌でここまでの高さを使うことはあんまりないです。

 ココリリ(×Lily V3)が弱点部分を補正してバランスを取るタイプなのに対し、ココチカは2人をそのまま混ぜ合わせてバランスを取っている感じ。kokoneがよりNative寄りになった印象。

リリチカ

 LilyとChikaの組み合わせ。Lilyは単体だと中域のノイズが多いので、それをサブのChikaで補う感じ。相性は微妙。Chikaベースだと低音&高音補正用にLilyを挿すという使い方に。

 Lilyをベースとしたクロスシンセシスはなんとなく使いづらい印象。パワーが強すぎてサブが埋もれやすいし、ココチカみたいにうまく混ざる組み合わせはないんじゃないかな。

 

 とまあそんな感じで、インタネ組マイナーボカロのChikaの紹介でした。