「雪の雨」公開

シェアする

作詞/らでぃ猫 作曲/軍艦

 季節外れの冬物ソングにして、らでぃ猫の作詞VOCALOID楽曲動画30本目にあたる記念すべき楽曲。作詞自体は半年ほど前のもの。

 この頃から「曖昧」な要素を多分に盛り込み、メロディと親和させるスタイルをとるようになっています。

 なぜ鍵が二つあって、それが「僕を悲しくさせる」のか、曲中では一切語られません。これを説明の放棄と取るか、想像の余地と取るかは視聴者様次第です。

 動画を見ていていつも思うのは、ヘタに複数のイラストや動画編集技術を使って視覚的な情報を増やすよりも、適当な1枚のイラストを貼り付けてるだけのほうが、曲の評価が高くなるということ。視覚的に色々動かしてみようとして失敗したあの動画の例もありますし、今はこういうシンプルな方が受け入れやすいです。

 話は少しそれますが、私の歌詞には徹底して「孤独」が埋め込まれています。例え誰かと一緒にいるような描写があっても、心は常に内側を向いています。鏡張りの景色を見ているようなものです。

 それは理想の裏返しのようなもので、私の内側にある「決して存在しない」現実を、内発的に絞り出しているからかもしれません。

 理想と現実との境界線を歩く、曖昧な生き物……それが「らでぃ猫」の一つの形なのでしょう。